個人の戯言ですが

あちこちの小学校に研修でお邪魔していると、必ずと言ってよいほど話題になるのが次期学習指導要領下での外国語、外国語活動のことです。ただ、高学年向けの教材 We Can! については、話題にはなっても先生方の関心が必ずしも高いというわけではなさそうです。心の中では「来年度、自分は高学年の担任にならないかもしれない。」と思っているのかもしれませんし、今のことでいっぱいで来年度のことは(関心がないわけではないけれど)考える余裕がない、という方もいらっしゃるでしょう。あるいはプログラミング教育や道徳への関心が高くて外国語は二の次だったり、時間数増でも教科化でも教材が変わってもALTがいるから任せておけばとりあえずはいいやと思っていたり、と理由は様々でしょう。

私の感触では、先生方は外国語・外国語活動の実際の指導のことより、高学年の授業時間数をどうやりくりするか、という心配の方が大きいような気がします。私が聞いただけでもこんな選択があることがわかりました。

①来年度から45分×70時間実施することを決定。登校時間を早め(これを歓迎する保護者もいる)、週1~2日は休み時間などを切り詰め、高学年は7時間目まで実施、あるいは今は全学年5校時までの水曜日を6校時までにしても14:30頃の下校を目指す。
【補足】私が2年前から研修でたびたびお邪魔している研究指定校は、昨年度からこの方法を実施していて、水曜日と金曜日は6校時終了が14:25です。(高学年は昨年度から45分×70時間の外国語活動を実施。)校長先生のお話では、地域や保護者から特に強い反対があったわけでもなく、この時程で軌道に乗ったので来年度以降も継続するそうです。

②来年度から年間70時間分、しかも45分×35時間と15分×105回で実施することを決定…したのはいいけど、15分×105回を1年間でどのように取るかは未定。(「各校の実態に応じて決めてください。」という教育委員会もあるそうな。これって結局は「丸投げ」ですよね…??)

③来年度から年間70時間分実施することを決定。45分×35時間は現行通りだが、増加分の35時間をどうするかは検討中。土曜日登校日に高学年だけプラス1時間やる?夏休み中に集中授業する?東京グローバルゲートウェイに連れて行って、それを授業時間数としてカウントする?…など

④来年度は年間50時間分実施。文科省が示した通り、プラス15時間は総合的な学習の時間に実施。

⑤(教育委員会内部では方向性は決まっているのかもしれないけど)未定。少なくとも校長会では何の伝達もなし。周囲の自治体の出方を見て決めるらしい。

個人的には④を選択した自治体が一番賢いか?と思っています。①の補足にあるような、すでに時間増で実施している学校はともかく、現行45分×35時間がいきなり倍になるのは、時間割の問題が解決したとしても、先生方にとってかなり負担になることは明らかです。(しかも文科省から出るはずの新教材に関する情報があまりにも遅すぎます。学習指導案とデジタル教材のデータを早く掲載してほしいものです。)一方、④なら来年度、再来年度に関しては週当たりのコマ数は増えませんから、先生方は時間割編成のために多くの時間やエネルギーを消費することなく、新たなカリキュラムや教材研究など、実際の指導に関わることに集中できるでしょうし、いわゆる「助走期間、助走区間」が確保されるわけです。

さて、2020年度の完全実施時にはどうなるでしょう?あくまでも個人の予測ですが、結局は週当たりのコマ数を増やさず、総合的な学習の時間を一律マイナス1時間にして外国語、外国語活動実施、なんていうことはあり得ないのでしょうか?文科省は、上記②のような選択をした学校から「負担が大きい」「15分では成果が期待できない」という声が上がるのを待っていて、「ね、だから45分×週2コマの方がいいでしょう?でも『働き方改革』を実現するためにはコマ数は増やせないし、いったん教科化が決定した道徳や外国語を領域に戻すわけには行かないから、総合的な学習の時間を減らすしかないんですよ。」なんていうシナリオが内々で出来上がっているのでは?と勘繰ってしまいます。

まあ上記は半分、私個人の戯言みたいなものですが、でも本当にそうなった場合、(言い方は悪いですが)ハズレくじを引いたことになるのは②のような選択をした自治体・学校ではないでしょうか。全校一斉ならともかく、高学年だけ15分×105回をどう捻出するかで頭を悩ませ、45分×70回を前提に文科省が作った学習指導案を、頭をひねって15分×105回用にアレンジしたものの、いざ短時間学習を実行しようと思っても生活指導をしているうちに時間が終わってしまったとか、デジタル教材がうまく動かなくてあたふたしていたら残り5分くらいになってしまったとか、そんなドタバタに振り回されたのに、実は④の選択をした学校の方が成果が出た、なんてことも十分に考えられます。挙げ句の果てに「2020年度からは全国一斉、高学年の外国語は(45分×)70時間、総合的な学習の時間は35時間」という通達が来て、「今までの苦労は何だったのか」と教務主任や高学年の担任を中心に疲労感だけが残る…いやいや、こんな酷い筋書はあってはダメですよね。

でも本当のところ3年後はどうなっているでしょう?現場の悩み、苦しみを役人はどこまでわかっているのかな??

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