小学校外国語活動を中心に英語教育全般についてつぶやき中(*^_^*)

Welcome to Tokyo

東京都内の小学校で高学年の担任をしていらっしゃる先生、中学校・高等学校の外国語科の先生はタイトルを見て何のことかおわかりでしょう。東京都教育委員会がオリンピック・パラリンピック教育(通称「オリパラ教育」)の一環として作成した英語教材の題名です。(詳細は都教委のホームページをご覧ください。)

4月当初、知り合いの小学校の先生やJTEから聞こえてきたのは「これ、どうやって使えばいいんでしょうね。」という声でした。学校現場への事前告知がいつ、どの程度あったのかわかりませんが、かなり唐突だったようです。少なくとも私が知っている多くの小学校では、箱に入ったまま倉庫に置かれている、あるいは年度初めにいったん児童に配って記名だけさせて(自宅に持ち帰らせず)教室内で保管している、という実態を耳にします。

私も今のところは小学校高学年対象の Elementary しか中身を見ていないのですが、画期的だったのは児童1人に1枚ずつDVDが配布されていることです。というより児童用冊子にDVDが紙ケースに入って綴じ込まれています。各家庭に経済的な負担をかけず、児童が自宅でも英語の音声にふれる機会があるのは素晴らしいことです。

でも私がほめるだけで終わるはずはなく(苦笑)、ツッコミどころも満載です。一番気になったのが中途半端な単元構成でした。Welcome to Tokyo というタイトルがついているのに、東京というよりは「日本の伝統文化の紹介」だったり、逆に「東京都」ではなく「23区限定?」と思えたりする内容など、単元ごとに扱うトピックの範囲がちぐはぐなのです。日本の伝統文化を易しい英語で紹介する(場合によっては、英語だけでなく、コミュニケーションの手段としてやってみる・やって見せる)ことに、小学生のうちから慣れ親しませるのは良いことですし、それに反対はしませんけどね…。

オリパラ教育はよしとしても(そして中学・高校だけならまだしも)、このタイミングでDVDまで付いた教材を作成して全児童に配って外国語活動の授業の中で活用することに必然性があるのか疑問です。効果的に活用している学校の実践報告もあがっていることは知っていますが、現場の本音はどうなんでしょう?私は都内でも23区以外の小学校の先生方の声を聴きたいです。

とりあえず23区内の小学校の先生方の声はちらほら聞こえてきます。私が気になっているのは「使わなきゃいけないと思っている。」というつぶやきです。「東京の子どもたちが、2020年になったときに、この程度の英語を使ったコミュニケーション力をつけることが必要だから、その目標を達成するためにこの教材を使って指導しよう。」というのならわかります。でも、「教育委員会から配布されたから使わなければいけない。」という、押し付けられたかのような状態で、本当に教材を効果的に活用できるのでしょうか。そういう思いの教師に指導されたところで、本当に子どもの利益になるのでしょうか?考えさせられました。

…とはいえ、私がJTEとして勤務している小学校の先生方も「どう使ったらいいんでしょうね。」と頭を抱えています。今はまだ児童用冊子に目を通したのもDVDを視聴したのも2~3回程度なので、教材研究を自身の夏休みの宿題にして、2学期以降に相方の担任の先生方に「こんな風に活用したらどうでしょう?」を具体的に提案できたらいいな~、と思っています。

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プロフィール

Author:mocco
J-SHINEトレーナー
元中学・高校の英語教師
小学校外国語活動講師(JTE)
首都圏を中心に各地の小中学校で研修講師も務めています
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