小学校外国語活動を中心に英語教育全般についてつぶやき中(*^_^*)

楽しかった!苦しかった!

夏休み終盤の「研修ウィーク」が無事終了しました。1週間で3件(しかもすべて違う内容)11時間の研修はやはりしんどかったです。パワーポイント使って、一方的にしゃべる講演形式ならまだしも(それでも大変なのですが)、体験中心でワークショップ形式となると準備も本番もなかなか大変です。3件ともそれぞれに反省点はあるにしても、終ってみれば楽しかった…かな。

前々から準備していたつもりでも、直前になって色々と迷いが出て研修案を練り直したり、配布資料や教具を作り直したりしているうちにどんどん時間がなくなり、3件目の研修の前日はほぼ徹夜になってしまいましたが、それでも3時間の研修を何とか乗り切りました。研修は午後1時~4時。寝不足続きで胃も弱っていたので、研修前に摂った昼食はじゃがいもの冷製スープとプリンのみ。

2件目の研修は、中学校の英語科の先生と近隣の小学校2校の先生方(出張、休暇以外は全員参加)が対象でした。3件のうち、自分としてはこれが一番しっくり来たというか達成感がありました。希望参加ではないので、嫌々座っているという印象が否めない先生もいらっしゃったのですが、多くの先生がとても積極的で、本物の小学生より無邪気というか素直にアクティビティに取り組んでくださって、体験中は笑いの絶えない研修となりました。

運営の中心となってくださった小学校の先生からは「参加者は口ぐちに『楽しかった』と言っていた」という内容のお礼のメールを頂きましたが、素直に喜べない私…。「楽しかった」ではなく「勉強になった」「ためになった」という感想をいただけるような講師を目指さないとね。

明日で夏休みも終わり。普通の生活に戻れると思うとホッとします(苦笑)。

研修での Warm-up

夏休みもだんだん終わりに近づいてきましたね。私も明日から1週間の間に研修を3件抱えていて、今週に入ってからは夏休みモードを断ち切って準備に勤しんでいます。この夏は自分が研修講師を務めることは何回かあっても、自分が受講者の立場で研修を受けることなく終わりそうです。幸いに見学させていただく機会は何回かありました。

一人の講師の持ち時間が30~45分程度の短いものであればいきなり本題に入ることもありますが、1時間、2時間、それ以上の場合、話し上手(=つかみ上手)な講師は Warm-up を入れます。私も心がけています。ただ、Warm-up も「やればよい」というものではなく、内容ややり方次第で受講者の気持ちを掴めるかどうか(=その後の本題に耳を傾けてもらえるかどうか、積極的に参加してもらえるかどうか)が決まってしまうこともあり、講師にとっては怖い時間でもあるかもしれません。

先日、見学させていただいた研修の Warm-up は、自分のことを棚に上げて生意気を承知で言わせていただければ「残念賞」でした。受講者は全員、現職の小学校の先生でした。そこそこおもしろくて、開始前は表情が硬かった先生方も Warm-up の後ではずいぶんと柔らかくなっていたので、それなりの効果はありました。ただ、ここで紹介された活動はあくまでも大人向けのものであって、実際に小学校の教室内で活用できるものではありませんでした。活動の説明も日本語と英語が混じっていて簡潔とは言えませんでした。それが一律ダメ、というつもりはありません。

限られた時間の中で先生方により多くのことを学んでいただき、教室内で活かしていただけるお土産を少しでも増やす、という観点から言えば、Warm-up として何か活動を紹介するなら、先生方を児童に見立てて小学校の教室で活用できるものを紹介し、体験していただいた方がよいのでは?と個人的には思います。その活動が学習指導要領に示されている目標にどう結び付くか、あるいは活動を実施する上での留意点などに触れられればなお良いと思います。

…って、ちょっと欲張りすぎかしら

明日から自分が講師となる研修では、上記の点をしかと胸に刻んで臨みます。

似て非なる質問

研修でときどき出る質問。下の2つは似ていますが、答えるこちらにとっては全く別物です。

①ALTとの打ち合わせ時間をどう取ったらよいでしょう?
②ALTとの打ち合わせ時間がなかなか取れないので、効率よくコミュニケーションを取れる方法を教えてください。

おそらく言いたいことは同じなのでしょうが、申し訳ないけれど①の質問には答えられません。研修講師は時間をあげることはできないからです。ALTの勤務時間については一人一人の先生方がどうすることもできないでしょう。まして外部講師の私はなおさらです。昼休みや放課後などALTには比較的時間のあるときでも、今度は先生方の方が忙しくてALTと話している時間がない、ということも多いでしょう。要は校内での時間のやりくりは、管理職や教務や一人一人の先生が知恵を絞るしかないわけで、本音を言ってしまえば、それを外部講師の私に訴えるのはお門違いだと思います。

一方②についてはいくつか策はありますが、遠回りに思えて実は一番効率がよいのは、やはり指導案を立てることではないでしょうか。研究授業で配布するようなきちんとしたものでなかったとしても、少なくとも
 ・活動の手順
 ・HRT/ALTそれぞれの役割
 ・準備物、使用教具
は誰が見てもわかるような形式のものを作った方がよいですし、私の経験上、こういうものがあればほとんど打ち合わせ時間が取れなくても授業は成立します。歌やチャンツ、絵本のタイトルを英語で書くのは別に難しいことではありませんし、ALTに言ってほしい台詞は教室英語集などから引っ張ってくれば済みます。要は、主導である担任が前もって45分の流れをしっかり組み立てておけば、その場でALTに何をやってもらいたいかすぐに伝えられるし、言ってもらいたい英文を指させばALTも何を言えばよいかすぐにわかりますよね。

これからも延々と続くであろう議論

文部科学省のホームページに『小学校の新たな外国語教育における補助教材の作成について』というページが開設されてから数か月が経ちました。このページの一番下までスクロールすると、アルファベットの読み書きやフォニックスの基礎など、研究開発学校で使えるワークシートを誰でもダウンロードできるようになっています。

私の周りでも、ワークシートをダウンロードして自分なりに研究をしている人たちがたくさんいます。先日もある小学校の研修に行ったとき、研修終了後に何人かの先生方との雑談の中で文字指導のことが話題になりました。小学校の先生方はどの学年を教えても日本語の文字指導は欠かせません。最高学年の6年生になっても新出の漢字がたくさんあって、そのつど読み方と書き方の両方を教え、さらには筆順や「とめ・はね・はらい」といった細かいことも指導しなければなりません。

さて英語のアルファベットは…というと、中には国語の漢字指導の影響からか、あまりにも細かいことにこだわり過ぎてしまう先生方もいらっしゃるように思えました。そもそも英語のアルファベットには「絶対こうでなければいけない」という筆順はありません。これだけ世界中のあちこちで使われている言語ですから、「相手が読める」「相手に通じる」ことの優先順位がはるかに高く、もはや筆順などと言っている場合ではないのかもしれません。

字体についても、今までに色々なご意見を耳にしてきました。例えば、中学校の検定教科書は来年度から改訂されるのですが、ある小学校の先生は、来年度用の英語の検定教科書の見本をご覧になって、「会社によって中1で扱っている字体が違っているのはおかしい!どの教科書も Hi, friends! と合っていなければ子どもが混乱する。」とお怒りの様子でした。

私個人はこれについては一理あると思いつつ、賛成はできません。むしろ一つの字体を押し付けてしまうことの方が危険だと思っています。Hi, friends! だって、活字以外にもお店の看板やサインなどの絵を通して色々な字体に触れさせており、子どもたちは「この文字にはこんな書き方もあるんだな」という体験をしていますし、(もちろん個人差はありますが)高学年であれば多くの児童がその程度の図形認識は十分にできると思います。

たった一つのお手本通りにきれいな字を書けることに時間をかけすぎて、本来あるべきコミュニケーションのための英語教育からまた離れてしまうことの方が怖いです。Penmanship も大事ですが、機械的になぞったり書き写したりする訓練はほどほどにして、子どもたちに意味のある Writing(例えば、誕生日カードを書く、など)をどんどんさせる方がよいのではないでしょうか。