小学校外国語活動を中心に英語教育全般についてつぶやき中(*^_^*)
しばらく静観のつもりでしたが…
2013年10月25日 (金) | 編集 |
一昨日、小学校における英語の教科化と必修開始学年引き下げに関する文科省の方針が発表され、あちこちで色々な声が飛び交っています。子どもたちの大事な将来のためにも、この国の未来のためにも活発な議論が交わされるのは大いに結構だと思います…というより必要だと思います。

私自身は今回の案に関しては両手を挙げて大賛成、という気持ちにはまだなれません。外国語活動必修化が決まったときと同じ違和感が蘇っているのです。あのときもまずは「必修化ありき」で教材や指導者の問題は後付けにしか思えませんでした。例えばALTの雇用問題一つをとっても、業務委託、派遣、自治体の直接雇用それぞれ未だに大きな課題があり、本当に子どもの利益につながる制度が整っているとは到底思えません。

今回もまずは教科化とか必修学年の引き下げという結果が先にあって、そのために必要な環境をわずか7年で整えることができるのかどうか、疑問がないと言えばウソになります。東京オリンピック開催というお祭りの陰で、本当に大事なことがうやむやのまま数値的なものや形だけ「グローバル化」にならなければいいな、と思っています。こんなことを言うと「そんな悠長なことを言っている場合ではない。まずは外枠を決めなければ。」という「教科化大賛成派」からの反論が聞こえてきそうです。

他にも私が引っかかっている点がいくつかあります。まずは「世界で活躍する人材育成が目的」の文言。小学校高学年で英語の授業を週3回にして中学年で外国語活動を必修にすれば、10年後、20年後にそうした人材が育つのでしょうか。問題は小学校よりむしろ中学校、高等学校の英語教育でしょう。それに関して、文科省はどれだけ本気でメスを入れてきたでしょうか。もちろん学習指導要領の中味が大きく変わっているのは確かです。でも実際の指導の中味、さらには現場の英語教師の思想や力量は10年前、20年前に比べてどれだけ進歩しているでしょう?(もちろん向上している先生方がたくさんいらっしゃることは私も重々承知していますが、何も変わらない、変わろうとしない教師がたくさんいることも事実です。そういうプロ意識の低い給料泥棒みたいな人を現場に放置している国や自治体の責任は…?)

もう一つ。この手の議論に必ずと言ってよいほどついて回るのが「英語よりも日本語」論です。今回の提言通りになったとしてもおそらく国語の時間は削られないでしょうし、子どもたちや若者の日本語力低下の原因は英語教育のせいではないですよね。そもそも「英語よりも日本語」論をふりかざす人たちはご自身の日本語力にどれほどの自信をお持ちなのでしょうか。英語を学んだからと言って日本語力が落ちるわけではありませんし、今回提案されている週3回の英語の時間をすべて国語にまわしても、小学生の日本語力が飛躍的に伸びるとは思えません。(もっとはっきり言えば、母国語力は家庭教育の影響が大きいと思います。ただ、政治的にはなかなか介入しにくい領域でもあります。)

この問題に関しては、しばらく静かに見守ろうと思っていましたが、2日しか我慢できませんでした(苦笑)。7年後、私はどこで何をしているかなんて想像できません。今よりももっと英語教育に情熱を注いでいるか、あるいはもう愛想を尽かして学校現場から離れているかもしれません。

なお、この件に関して、現時点でWEB上で読める記事にリンクを貼っておきます。リンク切れに気付いた時点で削除しますのでご了承ください。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131023-00000032-asahi-soci

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131022-00001489-yom-soci

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131024-00000112-san-life

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131023-00000059-jij-pol

おまけ
こういう意識調査もあります。投票するもよし、投票せずに他の人のコメントを読むもよし、です。英語教育について誤解している人がたくさんいるんだな~、と痛感させられます(-_-;)

世界遺産&行きたい国
2013年10月13日 (日) | 編集 |
昨日のつづきです。今回はかなりの長文です。すみません。

黒板に貼った世界地図を中心に、色々と付け足しながら、Hi, friends! 2の18・19ページに代わる活動を展開してみました。

まずは国旗と国の位置の確認。

私:(日本の国旗を見せながら)Which country's flag is this?
児童:Japan.
私:Where's Japan? (名刺の半分くらいの日本の国旗を見せる)
  Please put this small flag on the map.
担任:Who wants to try? (挙手した児童の中から1名を指名)

指名された児童が前に出てきて、裏に強力マグネットの付いた小さな国旗を地図上に貼ります。まずは日本の位置を全員が理解し、上記の手順を繰り返して、日本に近い国から地図上に国旗を付け足します。私が最初に見せたA4判の国旗は地図の両脇に貼っておきます。

地図の右半分を拡大するとこんな感じです

チビ国旗付アジア拡大

次にネット上からダウンロードした世界遺産の写真を見せて、“What's this?”と問いかけます。それぞれの英語名を教えた後に(定着まで求めません)どこの国にあるかを児童全体に問いかけ、答えが出たら国旗の下に写真を貼って行きます。Hi, friends! 2の18・19で扱われている世界遺産とは異なりますが、少なくとも今の日本を代表する世界遺産は清水寺より富士山の方がタイムリーですよね

世界遺産付

扱った世界遺産は次の8箇所です。
Mt. Fuji
The Great Wall
Ayers Rock
Taj Mahal
The Kremlin
The Sphinx
The Statue of Liberty
Sagrada Familia

ここまでの所で、児童は担任の先生や私と英語でやりとりをしつつ、国名を何度も耳にしたり口にしたりしています。

授業の最後は、自作のワークシートを使ったおはじきゲームで締めくくりました。

児童用ワークシート

もちろん、このワークシートで使用した白地図も世界標準です…が、さきほどこの白地図をダウンロードさせていただいたサイトに行ってみたら、コンテンツを変更したらしく、日本が中心の世界地図しかダウンロードできなくなっていました。(私がダウンロードしたのは10日ほど前です。)

各児童に1枚ずつワークシートを配り、続いて給食班ごとにおはじきが入った小箱を置いて行きます。児童はおはじきを4つ取って、自分が行きたい国を4つ選んでおはじきを置きます。本当は、まずは国名だけ、次に“I want to go to ~.”という文、最後に児童と私で“Where do you want to go?”- “I want to go to ~.”という双方向のやりとりにするとよいのですが、この日は時間の関係でいきなり双方向の活動から入りました。(でも大丈夫でした。親バカ発言になりますが、どの児童も熱心に参加していたのでホッとしました。)

最初は、拡大コピー(と言ってもA3判です)をしたワークシートを黒板に貼って、担任の先生に児童役になっていただいて例を見せます。(言葉で説明するより「やって見せる」と英語だけでもかなりイケます。)

黒板デモ

いよいよスタート。はじめのうちは…

児童全員:Where do you want to go?
担任の先生または私:I want to go to ~.

のやりとりで、聞こえた国名におはじきがあった児童は“I want to go to ~.”を繰り返しながらおはじきを取るのですが、4回目あたりからボランティアを募り、その子に“I want to go to ~.”を答えてもらうようにしました。もちろん指名は担任の先生の役割です。そしてボランティアの児童は自分が言った国に置いてあるおはじきを取ることができます。

おはじき付

これは「ボランティアをやると早くあがる可能性が高くなる」システムなんです。日頃は口の重い高学年もボランティアをやりたがって、かなりの数の児童が手を挙げます。(担任に指名されずにがっかりする子も… f^_^;)

活動後はおはじきだけでなくワークシートも回収しました。カラー印刷ですし紙質も厚みのあるものを使っているので複数の学級・学校で使い回しです。(でもいずれ、私がどこかの研修で使ったら、参加された先生方に差し上げることになると思います。)

なお、上述の通り、白地図をダウンロードさせていただいたサイトは更新してしまったために、現在のところ世界地図の白地図は日本中心のものしかダウンロードできないようですが(私が見落としていたらすみません)、再配布禁止ではないので、もしこちらのブログをご覧の方で

・経度0°中心の白地図のデータがほしい
・おはじきゲーム用のワークシート(国旗が入ったもの)がほしい

という方がいらっしゃいましたら、ブログ右メニューのメール欄からご連絡ください。(メールの差出人や本文は管理人の私しか閲覧できません。)添付ファイルにてメールを返信いたします。白地図はPNGとWordに貼りつけたもの(後者はデータのサイズが大きくなります)、ワークシートはWordで作成してあります。

余談ですが、こちらの地図サイトには「地図ぬりぬり」というコンテンツもあります。今回は使いませんでしたが、小学校では社会の授業でも大活躍しそうです。日本の都道府県別地図で特定の市町村だけ塗りつぶしたり、自治体名の表示/非表示を選択したり、数値を入れてグラフを同時作成できる、など便利な機能付きです。

最後にクイズ。上の児童用ワークシートに国旗が登場している12か国はどのような基準で選ばれているでしょう(まあ、選んだのは私なのですが)
地図へのこだわり
2013年10月12日 (土) | 編集 |
先日、Hi, friends!2 Lesson5を題材とした授業を行いました。18・19ページ(国旗と世界遺産の写真が並んでいるページ)を見て以前からしっくり来ない点がありました。それは国と世界遺産を結びつけるだけで、地図上で少なくとも国の位置を確認しなくてよいのか?ということです。

それなら掛図になっている学校の世界地図を借りて、それで位置確認すればよい…のですが、もう一つ、私にはこだわりたい点がありました。それは「日本が中心ではなく経度0°が中心の地図を使うこと」でした。日本標準ではなく世界標準の地図を見せて、子どもたちが日ごろ見慣れている地図との違いに気づかせ、世界標準の地図ではなぜ日本が右端にあるのか考えさせたかったのです。

色々探して見つけたのがこちら

世界地図

新宿の紀伊國屋書店で購入しました。全く同じ地図でラミネート加工してあるものとしてないものがあって、加工してあるものは値段が倍以上だったのですがこちらを購入。ラミネート加工してあるものなら、ホワイトボード用のマーカーなら印をつけて消す、という使い方ができるからです。

さて、この地図を使ってどのような授業を展開したか、についてはまた明日
高学年男子の天然度
2013年10月10日 (木) | 編集 |
今日もJTEとして勤務している学校で授業をしてきました。5年、6年共にちょっと笑えるエピソードがありました。まずは6年生。

今日でようやく Hi, friends!2 Lesson3が終了です。担任の先生の指示で can / can't を使った文の他、昨年既習の like / don't like を使って、グループ内で4文の自己紹介をしました。聞いている他の児童は友だちの自己紹介の内容を日本語でメモしていました。

私が巡回しながら「へぇ~」と思ったのが、今どきの6年生の男子が

I can sing enka.
I like Misora Hibari.
I like ramen.

と言っていたことでした。小学生でも美空ひばりを知っていて好きな子がいるんですね。ご両親とかおじいちゃん、おばあちゃんの影響でしょうか。笑えたのが隣の子の日本語メモ。「○○くんの好きなもの」の欄に「みそラーメン」と書いてありました。あれ

なるほど…彼の頭の中では「美空ひばり」と「ラーメン」が勝手に合体して「みそラーメン」になっていたようです

次は5年生。こちらはちょうど Hi, friends!1 Lesson5で like を学習中。今日は授業の最後に21ページの Activity をやりました。時間がなかったので、担任の先生のご判断で、一番右の欄は使わずに色と動物にしぼって、できるだけたくさんの友だちにインタビューをさせるようにしました。教室のあちこちから“What color do you like?”“What animal do you like?”が聞こえてきます。さて、このときも私は巡回しながら、子どもたちの Hi, friends! をさりげなく見ていると、動物の欄に「いぬ」「ハムスター」などに混じって「浜口」と書いている子がいました。このクラスに浜口さんなんていないし、これも一瞬「」となったのですが、次の瞬間、「ああ、アニマル浜口ね…。」と理解できました。

彼らなりにコミュニケーション能力の素地が少しずつ育っていることを期待しましょう…(笑)