小学校外国語活動を中心に英語教育全般についてつぶやき中(*^_^*)
質問の根拠は? (-_-メ)
2013年09月26日 (木) | 編集 |
今日はJTEとして勤務している2校のうち1校に出勤しました。自治体の規定で私の出勤日は年間20回のみで、こちらの学校に出勤したのは今日が2学期最初でした。現在、6年生は Hi, friends! の Lesson3 をやっています。文科省から提示された年間指導計画通りに進めている学校から比べるとずいぶんと進度が遅いということになるのかもしれませんが、学校によって事情は色々ですので…f^_^;

こちらの学校では担任の先生が45分の流れを考え、私はそれに沿ってできる限りの支援をさせていただいています。今日、6年生のあるクラスで担任の先生が考えた活動は、Hi, friends!2の10ページに載っている Activity①の再利用でした。先週、私がいなくて担任の先生が単独で指導されたときに、子どもたちはこのページを使って友だちにインタビューしたそうです。ここには play baseball, play the piano, cook などの動作を表す絵が10個並んでいて、まずはそれぞれのスポーツなどを相手の友だちができるかできないかを予測して(たぶんとかを前もってつけておくのでしょうね)、実際に Can you ~? とインタビューして回答を書き込む、という活動です。(…でいくつ予想が当たったかを競わせたりする場合もあるのでしょうが、小規模校だとこれがつまらない活動になるんだわ~

今日は同じページを使って全員で私にインタビューする、という活動でした。さらに、右下の空欄は先週は使わなかったとのことで担任の先生が「右下の空欄は、ともこ先生に聞きたいことを考えて絵を描いてみましょう。」と指示を出していました。私はこういうの…苦手です。なぜなら6年生が英語で言えることはごくごく限られていて、こういうあまりにも自由度の高いことをさせると英語で言えないので日本語がやたらと混じって「外国語活動」ではなくなってしまったり、私でも英語で何と言ってよいかわからないものが出てきてしまうからです。

幸い、このクラスでは「英語のうえでは」あまり厄介なものは出ませんでした。中には感心なことに“Can you”まで言った後、車を運転するジェスチャーをして、どうにかして私に“Can you drive a car?”と尋ねようとしている子もいました。もちろん私はその子が聞きたかったことをすぐに理解し、“Can you drive a car?”と言って、こちらも手ぶりで後に続いて言うように促したところ、その子は再びジェスチャーつきで“Can you drive a car?”と質問してきました。でも結果として彼の予想はハズレ。その子はかなりの自信でだと思っていたようですが、私は運転免許を持っていません。

こういう感心な子がいたかと思うと、私がちょっとカチンと来るような同じ質問を数名の男子が考えていたことが判明しました。彼らが私に聞こうとしていたのは「相撲ができるか?」だったようで、“Can you sumo?”“Can you play sumo?”などの声があちこちから聞こえてきました。もしかして私の体型を見てこういう質問してる(だとしたら許さんぞ~)ちなみに、「相撲をする」は do sumo, sumo wrestle という言い方の他に最近では play sumo という表現も使われるようですが、私は自分がしっくりきて、かつ子どもたちにも言いやすいであろうと思い、“Can you do sumo?”ときかせました。もちろん答えは全力で

“No, I can't.”

私にこの質問をしようとしていた子どもたちのうち、予想でをつけていたのって何人くらいいたのかなあ…。
この時期のお楽しみ
2013年09月19日 (木) | 編集 |
毎年9月は小学校に行くのが楽しみになります。子どもたちの夏休みの自由研究が廊下に展示されていて、昼休みなどにその一つ一つを見るのが「マイ・ブーム」になっています。

今年もJTEとして出向いている学校だけでなく、研修でお邪魔している学校でさまざまな力作に出会っています。東京スカイツリーの何分の一かの模型は圧巻でした。(ちゃんとライトも点きます。)

他に私がじっくり見入ったのは壁新聞風の発表で「月について」の調べ学習でした。高学年だけあって理科的な考察もふんだんに取り入れていましたが、私が「なるほど」と思ったのは国や民族による「月の模様の見え方の違い」でした。もしかしたらネタ元はここでしょうか

http://kids.goo.ne.jp/parent/seasonevent/tsukimi/detail_05.html

これ、国際理解教育のネタとして使えますよね。

今日は中秋の名月。自宅のベランダからはとってもきれいなお月様が見えています。残念ながら肉眼では「ウサギのもちつき」は見られませんが…。

ボケ上手
2013年09月14日 (土) | 編集 |
先日、とある小学校で3年生の英語活動の授業を見せていただきました。扱っていたテーマは「色と形」で、担任の先生とALTとのティーム・ティーチングでした。中学年らしく、男子はわんぱく盛りで女子は少しおませな子もいる学級でした。全体としては賑やかで活気のある子どもたちです。

いくつか課題もある授業だったものの、私が一番感心したのは担任の先生が「ボケ上手」なことでした。たぶん30代半ば、まさに働き盛りの男の先生でした。色画用紙の上に内側をくり抜いた様々な図形を重ね合わせた絵を子どもたちに見せ、ALTが“What's this?”とたずねると、三角形なのに square と言ってみたり、赤なのに blue と言ってみたり、わざと間違えるのですが、そのボケっぷりにわざとらしさがないのです。

当然のことながら、活発な子どもたちですからすかさずツッコミを入れます。大事なのはツッコむときに子どもたちが何を言っているか、です。そう、子どもたちは正しい英語を言おうとするんですね。指導者が“Repeat after me.”と言って子どもたちに繰り返させたり、絵を見せながら“What's this?”と質問して答えさせる活動は決して悪くはありませんが、こればかりでは子どもにとって「言わされている」活動になってしまいます。

でも上記のように担任の先生がわざとボケると、子どもたちは「言いなさい」などと言わなくても我先に正しい英語を言おうとします。結果として言えなくても、担任のボケを集中して聞いていますし、正しいか違うかを考えるので、機械的な口頭練習に比べたら、はるかに子どもの活動度は高いと言えます。

まあ、これもボケ方が下手でわざとらしいと教室の空気がシラけそうですが、演技力に自信のある先生はボケテクニックを磨いて、子どもたちと「英語による本物のコミュニケーション」を楽しんでみるのも良いかもしれませんf^_^;。



どっちもどっち
2013年09月05日 (木) | 編集 |
夏休みが終わって私の研修業はちょっと一息、といったところです。来週はJTEとして勤務している学校で2学期最初の外国語活動があります。夏休みの間に成長した(はずの)子どもたちに会えるのが楽しみです。

今日は夏休み中の研修で使った教具や資料を整理しながら、ふとあることを思い出しました。

◆児童英語に長く関わっているAさんの主張
「高学年の児童は文字に興味を持っているので文字を教えると喜ぶ。だから小学校の外国語活動でも文字の読み書きはどんどん教えるべき。楽しいだけの英語活動から抜け出せる。」

◆中学校英語教師Bさんの主張
「中学校に入って文字を習うとつまづく生徒が出て、英語嫌いになる。生徒の差もどんどんついてしまう。」

生意気にも申し上げれば、私はどちらの主張も理解できる一方で必ずしも真実ではないと思っています。まずAさんの主張について言えば、本当は「中にはそういう高学年もいる」のであって「高学年全員」ではないと思います。Bさんが言うように、文字の読み書きを教えることで負担になる子どももいるはずです。高学年になると子どもたちが「楽しい」だけの英語活動に満足しなくなるのは当たり前で、文字を教えればそれが解決するわけでもありません。「楽しいだけではダメ」ということと「文字指導の是非」については、全く次元が違う問題とも言い切れませんが、ある部分は切り離して考えなければいけないとも思います。つまらないよりは楽しい方がよいに決まっているとはいえ、そもそも低学年から「楽しい」英語活動に走ってしまうから高学年になって困るだけのことではないでしょうか。ここは民間の児童英語教室で児童というより幼児の指導経験が長い人が陥りやすい点だと思います。

Bさんの主張についても同じことが言えます。中学校に入って本格的にアルファベットの読み書きが始まるとそこでつまづく生徒がいることは、元中学校教師の私にはよくわかります。ただこちらも「そういう生徒もいる」というレベルで、Aさんの言うように文字の読み書きのおかげで、単語や文の成り立ちがよりわかるようになったり、知的好奇心が刺激されて学習意欲につながる生徒もいます。

つけ加えれば、私が驚いたのはBさんが小学校外国語活動で文字指導を行うことに反対しているのかと思いきや、Aさんと理由は異なるものの「小学生のうちにアルファベットを読み書きできるようにすべき。」「3年生でローマ字を指導しているのにそれが不十分なために中学校で苦労する。」という意見をお持ちのことでした。「中1で週4時間もある英語の授業で、英語教育のプロである教師が文字指導を行ってもつまづく生徒がいるのだから、週1時間しかなくて必ずしも英語教育のプロが関わるとは限らない外国語活動で中途半端に文字指導を行ってしまうことが子どもたちにとって弊害になりかねない。」というのならわかります。

まずBさんが今後も中学校の教師を続けるつもりで、小中連携について真剣に考えるなら、ローマ字指導の実態をよく知るべきでしょう。ローマ字は「国語」の時間に指導されているものですし、xやlなど、ローマ字表記では使われないアルファベットもあります。ローマ字の指導ばかりに何時間も割いているわけではありません。日本語とは言語体系そのものも文字体系も大きく異なる英語のアルファベットの読み書きは、大人が考えている以上にハードルが高いことを、なぜ何年も英語教育に関わってきた人が理解できないのか、と思ってしまいます。

文字の読み書きは少なからず子どもの学習過程でハードルになります。ただ、知的好奇心という意欲が勝って、そのハードルを楽々と超える子もいればそうでない子もいます。もしかしたら私の見方がひねくれているだけかもしれませんが、Bさんは文字指導を小学校で実施して、そこでつまづく子が出れば英語嫌いを生んだ責任を小学校に転嫁できるとでも思っているのでしょうか。文字指導の大変さがわかっているのなら、なぜそこで「プロの私にお任せください」くらいの気持ちが持てないのでしょうか。Bさんの生徒さんたちにそんなに英語嫌いがいるのは小学校の外国語活動のせいではなく、そもそもBさんがプロとして謙虚に学ぶ姿勢や向上心に欠けているのではないか(=授業に魅力がない)とまで勘繰ってしまうのはあまりにも失礼でしょうか…。