小学校外国語活動を中心に英語教育全般についてつぶやき中(*^_^*)
予想以上の反応
2013年02月23日 (土) | 編集 |
先日、JTEとして勤務している小学校では、担任の先生と私のティーム・ティーチングの年度内の外国語活動が終了しました。あるクラスは担任の先生がいつものふりかえりカードに少し手を加えて、「1年間の英語の授業を振り返って」と、子どもたちが私にメッセージを書く欄を作ってくださいました。

授業後に担任の先生からふりかえりカードを見せていただくと、私が思った以上に6年生が絵本を楽しんでいたことがわかりました。自治体として特に決められたカリキュラムもなく、学校として決まった年間指導計画があるわけでもなく、Hi, friends! を中心に担任の先生が授業の流れを決めて外国語活動を行っているのですが、年間約20回の外国語活動は私とのティーム・ティーチングで、そのときは歌、チャンツ、絵本など、Hi, friends! に少しプラスした教材を用意するのが私の役割でした。5~10分程度で指導できる内容で、教材は学校にあるものから探して教室に持って行ってもよし(とはいえ、歌・チャンツにしても絵本にしてもそれほどたくさんあるわけではありません)、私が私物を持参してもよし、でした。小学校でよく使われている『はらぺこあおむし』やこちらのブログでも紹介した『Ketchup on your cornflakes?』の他、ときには絵本ではなくDVDで物語を見せたりもしました。

先日の最後のティーム・ティーチングでは、私から6年生への卒業メッセージのつもりで『雨ニモマケズ』の英語版をDVDで見せました。「雨ニモマケズの英語版があるなんて知らなかった」「英語はむずかしくてよくわからなかったけど、雨ニモマケズを英語で聞けてよかった」などの感想がありました。

帰国子女や英語教室に通っている子以外は、本格的にアルファベットの読み書きをするのはこれからということになりますが、英語を読む楽しさ、というより「読めるようになったらいいな」という希望を持たせるためにも、低学年や中学年とは違った意味で、高学年の外国語活動に英語の絵本を入れるのって大事なんだな…と改めて認識しました。

その他「中学校でも英語を頑張りたい」という内容がいくつもありました。6年生の子が中学校での英語学習に期待感を持つためのお手伝いを、たとえほんの少しでも私ができたのなら嬉しいです

芸人?いえ、JTEです (^_^;)
2013年02月19日 (火) | 編集 |
先日参観させていただいた6年生の外国語活動でのこと。Hi, friends!2の Lesson8をやっていました。この日は Lesson8に入って最初の授業だったため、まずは色々な職業の英語での言い方を児童に慣れ親しませることが中心でした。

デジタル教材や絵カードを使って職業名に慣れ親しませる、というのはおそらく定番中の定番で、少しひねってジェスチャークイズをするというのもさほど珍しいことではないかもしれません。この時の授業では担任の先生だけでなく、JTEの活躍で大いに盛り上がりました。

この学校では担任の先生が授業の流れを決めて完全にT1ですが、授業案を立てるわけでもなくJTEと打ち合わせをする時間もないまま、それでも何とかできる範囲でティームティーチングを進めているとのことでした。JTEの方も、朝出勤すると、すでに教室に行ってしまっている担任の先生が机上に残したメモを見て、おおまかな授業の流れを理解し、必要な教具があれば教室に持参し、教室に行ったらほとんどアドリブ(?)だそうです。おそらくかなり空気の読める方というか、第六感、第七感まで研ぎ澄まして、担任が今自分に何を求めているのか、自分は今何をするかを瞬時に判断できる方なのでしょう。

このときのジェスチャーゲームも最初は担任の先生がジェスチャー 児童が答える JTEが児童の声を拾って正しい英語を聞かせる 児童がまねる、という流れだったのですが、途中からJTEもジェスチャーに加わりました。例えば担任が dentist のジェスチャーをしようとしているとわかったら、自分は即座に患者になって上体を反らせて口を開けるとか、zookeeper であれば自分が動物になって餌をもらう仕草をするとか、なかなかの演技でした

授業後にうかがったところでは、これについては全く打ち合わせはしておらず、JTEの咄嗟の判断で実現したとのことで、JTEの判断力が素晴らしいと思いました。ともすれば6年生の子どもたちにとってこんなジェスチャーゲームはバカバカしいと映るのかもしれませんが、このときは2人のお芝居(?)に引きつけられていたようで、日本語と英語が混じって色々な職業名が子どもたちの口から飛び出しました。(これも立派なコミュニケーションですよね。)さらに聞いたところでは、このJTEの方は中学・高校で演劇部に入っていたそうで、見事な演技力に納得でした。

このブログでも小学校の先生の「何でもできる」器用さに感心して書いた記事がいくつかありますが、このときはJTEの方の判断力とご自分の得意分野を活かした行動に舌を巻きました。あ、こんなことを書くと、これを読んでくださっているJTEの方やJTEを目指している方が「私、演技なんてできないし」と思っていらっしゃるかもしれませんが、ご心配なく。英語以外にご自分が活かせる才能とか芸とかセンスを磨けばいいんですから。(絵が得意とか、歌が好き、とか。)

もう一つ、この学級では外国語活動の最後に必ずふりかえりカードを記入させていて、高学年ということで単に記号やアイコンに○をつけるだけでなく、「気づいたこと」「感想」「今後やりたいこと」など自由記述の欄がありました。後ろの席の子のふりかえりカードをそっと覗くと…「先生たちのコントが楽しかった」と書いてありました(笑)。

歌い聞かせ
2013年02月16日 (土) | 編集 |
The Lady with the Alligator Purse今週、またまた離島の小さな小学校に研修に行ってまいりました。今回は朝の15分を活用した英語活動の話です。

朝の掃除を終えると1年生から6年生までの十数名の児童とそれぞれの担任の先生、そして中学校の英語科の先生が一つの教室に集まってきました。私は後ろから静かに見学させていただきました。小学校の先生は当番制で全学年合同の英語活動の指導者を務めていらして、この日のご担当は6年の担任の先生でした。15分の活動の最後にこの絵本が教材として使われていたのですが、CDを使うわけでもなく中学校の英語科の先生に頼るわけでもなく、この先生が読み聞かせならぬ「歌い聞かせ」をしていらっしゃいました。

この絵本は私も以前JTEとして勤務していた小学校の中学年で使ったことがあり、「あり得ない」ばかばかしさが子どもたちにも大うけしていました。表紙をめくると楽譜が載っていて、リズミカルで繰り返しの多い物語の文章がそのまま歌の歌詞になっています。当時、あちこちに問い合わせても歌が収録されたCDが入手できなかったこともあり、私は授業の中で歌を教えたり子どもたちと歌ったり、ということはしませんでした。

他の小学校でもこの絵本を教材として使っているのを見たことがありますし、もしかしたら民間の児童英語教室で先生が歌の得意な方なら「歌い聞かせ」もあるかもしれません。でもこの本の歌い聞かせをしている場面に遭遇したのは初めてです。しかもこの先生のお声がとても優しいバリトンで、私なんぞは思わず朝から聞き惚れておりました。後でお聞きしたところでは、「本当ならチャンツ風に読み聞かせをしているCDが学校の教材としてあるはずなのに見当たらなかったので仕方なく歌った」とのことでしたが、結果として高学年の児童もじっと集中して聞いていましたし(たぶん私同様、先生の素敵な声に引き付けられたのでしょう)、低学年は物語そのものを楽しんでいたようなので、あえてCDも使わず中学校の先生に読み聞かせも頼まなかったのは良かったのではないかと思いました。

日本語の本の読み聞かせがお上手な小学校の先生でも英語となると「発音に自信がないから」としり込みしてしまう方が多いかもしれませんし、私もこのブログで何回か述べているように、担任の先生が単独で指導されるときはCDやDVDなどの音声教材を有効活用することをおすすめしています。でも音楽も指導できるマルチタレントのような小学校の先生だからこそ「読み聞かせは自信がないけれど、歌ならなんとかなるかも」と発想の転換をして、この先生のように「歌い聞かせ」をしてみるのもよいかもしれません。歌だと音符通りに言葉が進むので、リズムもイントネーションも崩れることがありませんから、英語の発音に自信がないという先生にはこのような方法で絵本を教材として取り込むこともぜひおすすめしたいです。

研修で講師を務めた私の方がまた一つ勉強させていただきました。それと同時に、小学校の先生のマルチな才能に改めて感動しました。これだから研修講師は楽しくてやめられません

こちらもシンプルに…
2013年02月07日 (木) | 編集 |
年度末が近づき、あちこちの学校では研究のまとめの時期に入りました。私も研修の講師としてお邪魔すると、先月あたりから「来月は1年のまとめの研究発表があって…」というお声があちこちから聞こえてきます。

私の場合は1年あるいは2、3年かけている研究の中の、ほんの一瞬だけのお手伝いに過ぎないことが多いわけで、そんな私がとやかく口を出すのは差し出がましいと思いつつ、ちょっと気になることを書きます。もしかしたら日々研究のために頭を悩ませ奮闘していらっしゃる先生方からはお叱りを受けるかもしれません。

先生方のお声を黙って聞いていると何のための研究なのか疑問に思うことが少なくありません。極端なことを言えば、その研究が子どものためではなく「発表のため?」「教師の業績のため?」「目に見える成果を出すため?」と思えてしまうのです。紀要に載せる文章は、ある程度は格調高いものでなくてはいけないのかもしれませんが、難しい文言を並べて、物事をかえって複雑にしているようにも見えます。

はっきりと目に見える成果が出なかったとしても、失敗があったとしても、研究によって得たものがわずかでもあって、それが次年度以降の指導に活かされるのであればそれでよし、というわけには行かないのでしょうか。しかも「研究」という以上は、そっくりそのまま真似できないとしても、他の教員、他の学校、他の自治体でも活かせるものであるべきではないでしょうか。たまたま設備や指導者などの条件が特別に恵まれていて、その成果を発表したところで、それは研究ではなくただの自慢にしかならないと思うのですが…。

さらに年度末の研究発表に研究授業が組まれていると、どうしても「見栄えのよい授業」に走る先生方の何と多いことか。立案の段階で相談を受けると、どう考えても児童にとってハードルが高すぎたり45分で実施できる内容ではないのに、「これを45分で子どもにさせるために何かよい方法はありませんか。」と尋ねられることがありますが、そんな付け焼刃みたいな授業に子どもたちを付き合わせることはできません。言えるとしたら「指導案そのものを作り直した方がよいですよ。」か、せいぜいアクティビティの代案を差し上げる程度でしょう。でもその代案はあまりにもシンプルすぎて(見栄えがしないので)、授業者から却下されることがほとんどです(本当は、一番言いたいのは「もっと肩の力を抜いたらどうですか。」なんですけどね。)

当ブログでもゲームやアクティビティをシンプルに、ということを過去に何度か述べてきています。同様に研究ももっとシンプルに考えられないものでしょうか。

おせっかいマネープラン f^_^;
2013年02月02日 (土) | 編集 |
またまた昨日のつづきです。各学校や自治体で外国語活動のための教材を購入するとなると、どうしても費用の問題が出てきます。自治体や学校でのお金の使い方に、よそ者の私がとやかく言うことではないでしょうが、研修で色々な学校をまわっていると「この部分の予算は削れるんじゃないの?」と思う点も見えてきます。ここから先は私のつぶやき、あるいはひとり言と思ってお読みください。

1.ALT/JTEの人件費
 誤解のないように最初に書いておきますが、私はALT/JTEの導入が無駄と言っているわけではありません。むしろ小学校外国語活動で大切なのが「コミュニケーション」である以上、ティーム・ティーチングの方が理想的だと思っていますし、またそうあるべきだと思っています。
 ところが、英語が話せても、あるいは民間での子どもへの英語指導経験があっても、小学校外国語活動の目標を理解しないまま教壇に立ち、暴走しているALT/JTEや、指導力そのものが欠如している人もまだまだ多く存在している現実も見ています。この人たちにお給料を払うくらいなら、その何分の一、あるいは何十分の一の予算でかなり良質な教材が手に入るので、そういうものを使って担任単独で指導し、年に数回、生の異文化を運んでくれるゲストティーチャーとしてのALT(指導経験がなくてもよいし、「国際理解教育」という点では英語を母語としないけれど英語が話せる人なら尚よいと思う)を招く方がよいのでは?とさえ思います。

2.手作り教材の材料費
 こちらも誤解のないように述べますが、手作り教材を否定しているわけではありません。それどころか、児童のことをよくわかっている指導者だからこその優れた手作り教材も私はたくさん見てきていますし、自分でも作ることがあります。ただ、失敗作もたくさん見てきています。一番もったいないと思うのは、ある学年の特定の2~3回の授業にしか使えないもののために紙やラミネートフィルムなどをたくさん使い、結局は収納場所に困ってゴミにしかならない場合です。中にはそれを作るためにかなりの手間や時間がかかっていると思われるものもあります。

3.使い勝手の悪い市販教材
 民間の英語教室用に作られた教材の中には小学校でも使えるものもありますが、カード類は小さかったり枚数が足らなかったりして、結局は使い物にならないこともあるのではないでしょうか。色々な小学校で、職員室の教材収納棚や資料室でほこりをかぶったままの教材を見かけることもちらほらあります。


いかがでしょう。デジタル化がますます進む中でも紙ベースのカード類や絵本は必要だと思いますが、音声CDやDVDさらにはデジタル教材もバランスよく取り入れて行くことは、今の時代の英語教育に必須ではないでしょうか。限られたお金の使い方、そして限られた予算内で購入した教材の使い方、考えてみませんか?
私的教材論 -補足-
2013年02月01日 (金) | 編集 |
昨日の記事に補足。昨日は「教材の充実」について書いたわけですが、私は市販教材をどんどん入れることを推奨しているわけではありません。当ブログでも民間企業が小学校外国語活動に関わることについては慎重な私見を述べさせていただいたつもりです。

市販教材の中には「私なら絶対に買わない、使わない」というものが書店の店頭に並んでいたり、小学校にカタログやサンプルが送られてくる場合もあるので、「とにかくあればよい」というものではもちろんありません。今まで研修でお邪魔した小学校での購入失敗例をいくつかあげると…
  •  歌のCDを買ったが、音程の高低差がありすぎて低学年の子どもに歌いにくい
  • 歌詞の内容がつまらない
  • リズムがまったりしすぎていて子供向けではない
  • 絵本の英語が難しすぎる
  • 絵本の絵が抽象的なうえにストーリーの内容に魅力がない
  • 歌にしても絵本にしても、「~を教えたい」という製作者の意図がみえみえで、お勉強臭が強い

など。

一方、私が研修の際に歌・チャンツや絵本を紹介すると、ときおり聞こえてくるのがこんな声です。
「それ、いくらですか?」
「ぜひ使いたいけれど予算が…」
わかります。上記の失敗例がある一方で、市販教材で優れたものはたくさんあるのに、予算の壁があるために小学校の現場でなかなか使われないという現実もあるんですよね。お金の話はまた明日