小学校外国語活動を中心に英語教育全般についてつぶやき中(*^_^*)

建物の絵の代わりに

昨日は、パソコンのハードディスクやUSBに保存してあった諸々のファイルの整理をしました。言ってみればデータの大掃除。その中から Hi, friends!2の Lesson4で使った絵カードの原簿について書きます。

Hi, friends! のデジタル教材にも、建物や施設の絵は異なるタッチのものが3種類入っていますが、p.14,15で使われている絵(外国の街?)や p.49 で使われている絵(たぶん日本の風景)は、イラストとしての完成度が高すぎてしまって、A4判の紙に印刷しても教室の後ろの子どもたちからは見にくいのでは?と思いました。もう一つ、英語ノート時代の建物・施設の絵に近いタッチのものが収録されているので、教室で使うならこれが一番良いというのが私の意見です。でも私は研修の際に、デジタル教材の絵は使わず、ひと手間かかりますが、もっとシンプルで見やすい絵カードを作ってみました。

それは地図記号の利用です。黒インクだけで印刷できますからコストが削減できますし、何よりも遠くからも見やすいし、高学年の子どもにとっては社会の勉強の復習にもなるんですよね。素材はこちらからお借りしました。このサイトでは、国土地理院で定められている地図記号の他にも、公共で使われている標識や記号も無料でダウンロードできるものが数多くあります。余談ですが私が個人的にはまったのは「繊維製品の取り扱い表示」。これ、家庭科でも使えそうです

上記のサイトで足りないものはこちらを利用しました。最後まで困ったのは flower shop でしたが、このサイトの「植物園」のアイコンを利用することで解決しました

さらにALTとのティーム・ティーチングであれば、ALTの出身国の地図記号も紹介してもらって、ちょっとしたクイズをしてみるのもよいでしょう。(これも研修で先生方におすすめしました。)外国の文化に触れるよい機会になりますよね。

禁句

英語教育における円滑な小中連携のために…
「それを言ったらおしまいでしょ。」

中学校の先生
「小学校で英語嫌いを作らないでほしい」
「せめてアルファベットの読み書きくらいはできるように」

小学校の先生
「小学生のときはあんなに楽しそうに外国語活動に取り組んでいたのに中学校に入ったら…」
「小学校の英語はとにかく楽しければいいんでしょ。」


クリスマスプレゼント…?

今日は年明け早々にご依頼をいただいている研修の準備をしています。情報収集のためネットで色々と探していたら、こんなすてきなサイトにたどり着きました

 子ども英語教材集: http://eigonurie.com/

超がつくくらい太っ腹(こんなたとえ方でごめんなさい)な管理人さんのおかげで、外国語活動に役立ちそうな素材が無料で利用できます。しかも、上記のページから、同じ管理人さんが運営されている姉妹サイトにリンクが張られていて、そちらを訪問すると、外国語活動以外でも小学校で役立ちそうな素材がズラリ。管理人さんの子育ての経験が存分に活かされているコンテンツばかりです。まずはこちらのページをご覧になるとよいかもしれません

 子育て・ことば育て http://happylilac.net/

この情報が、こちらのブログをご覧くださっているみなさまへのちょっとしたクリスマスプレゼントになれば幸いです…って、そりゃいくら何でも無理がありますよね(苦笑f^_^;)

English Day

いよいよ冬休みですね。先週金曜日に終業式を終えた学校、明日終業式を迎える学校など、地域によって違うようですね。

さて、先日、研修でお邪魔した小学校でのちょっと素敵な話です。この学校は毎週金曜日を English Day と名付けています。金曜日は1日中英語だけで過ごそうなどということではなく…

先生も児童も朝と帰りは英語であいさつをする
登下校の時間は放送委員の児童が英語の歌のCDを流す
1時間目の前の15分間は英語の教材のDVDを全教室に放送して、全校児童が視聴したり、一緒に声を出したりする

という、どこの学校でもすぐにできそうな内容です。放送する内容は毎週変えるのではなく、4~5回を目安に変えるそうです。こうすると、ある程度の音声が児童の耳に残り、低学年の児童は英語活動で習っていない歌でも口ずさんでいるそうです。(余談ですが、私の知人はこれを「門前の小僧効果」と呼んでいます。)この実践についてお話ししてくださったのは校長先生なのですが、「いやあ、私もときどき忘れて、金曜日の朝ついつい『おはようございます』と言って職員室に入ってしまって、もう一度廊下に出てから “Good  morning!” と言ってやり直すことがあるんですよ。」とちょっと照れ笑いをしながらおっしゃっていました

このときの研修では、先生方から「簡単なほめ言葉を教えていただきたい」というご要望がありました。以前、こちらのブログにも書きましたが、担任の先生がやさしい英語で積極的に児童をほめると、当然のことながら児童の意欲もそれに比例します。上記の English Day という実践の他にも、こういう意識をお持ちで、研修の際にこのようなご要望を出してくださることを見ても、この学校の先生方がとても前向きに外国語活動に取り組んでいらっしゃる様子がわかります。

単に「こんなほめ言葉がありますよ」と紹介するだけではなく、先生方にも実習をしていただきながら和やかに研修を終えました。ほめ言葉にしても、それ以外の Classroom English にしても、実際に使ってみないことにはなかなか自分のものにはなりません。Classroom English は授業案を立てる段階で「ここではこの表現を使おう」という準備ができますが、ほめ言葉は児童の動きがあってこそ、なので咄嗟に言うことができず、どうしても“Good!”のワンパターンになってしまうようです。先生方も日々の授業でそれを感じていたからこそ、研修内容の一つとしてこうしたご要望が出てきたのでしょう。

そこで私からのご提案。「この学校にはせっかく English Day があるのですから、挨拶だけでなく、まずは先生方どうしで必ず同僚を1日1人でよいから英語でほめる、という実践をしてみてはいかがですか?たとえば誰かの着ているものをほめる、素敵なネクタイをしている先生がいらしたら“That's cool.”とか“I like your tie.”と言ってみる、そんなことから始めてみてはいかがでしょうか。ちょっと元気がなさそうな先生がいらしたら、I like your smile. と言ってみるのも実は効果的かもしれません。こう言われると自然に微笑まずにはいられませんから。(本当に深刻なときは逆効果ですけどね。)」すると外国語活動ご担当の先生が「1日中“I like your smile.”しか言ってもらえなかったら逆にショックかも~。」と冗談ぽくおっしゃったので、ますます場が和みました

この後は簡単なゲームやアクティビティをご紹介し、先生方には児童役やティームティーチングの担任役(私がJTE役)として体験していただき、その中でも、練習したばかりのほめ言葉をどんどん使っていただくようにしました。勝敗があるようなゲームでは勝者をほめたたえる英語が聞こえてきましたし、他にも“You have a good memory.”“I liked your gestures.”“Let's give him a big hand.”など、先生方の口からは色々なほめ言葉が次々と出てきました。ここが小学校の先生方の素晴らしいところです。一たびストンと胸に落ちると、どんどん使えるようになります。「一を聞いて十を知る」、いえ、「百を実行する」くらいのことができる人でないと、小学校教師という職は務まらないのかもしれません。

リアルな What's this? (^_^;)

今回も、とある小学校で外国語活動を参観させていただいたときの話です。参観させていただいたのは5年生で、Hi, friends!1 Lesson7の1時間目でした。この単元は「その通り」にやるとかなりつまらなくなりそうです。29、30ページは身近な物の一部だけを見せてはいますが、何しろ相手は幼児ではなく小学校高学年。これをこのままやったらバカバカしい以外の何物でもないと思うのです。彼らに得るものがあるとすれば「顕微鏡は英語で microscopeって言うんだ。」とか「三角定規も楽器のトライアングルも同じ単語なんだ。」など、英語の知識を得るというレベルで、クイズとしてのおもしろさは皆無ではないでしょうか。

さて、この授業では担任の先生の特殊能力(?)を活かして、本当の“What's this?”になっていました。最初にお断りしておきますが、私にはこの担任の先生をからかうような意図は全くなく、むしろ感心したことを強調しておきます。

以前、このブログでも「音痴も才能のうち」という誤解を招きそうな投稿をしましたが、今度も似たようなことに気付かされました。小学校の先生は全科をこなす方がほとんどで、そのマルチな才能にいつも感心させられるのですが、教師も人の子、苦手があるのは当たり前なんですよね。今回、授業を参観させていただいた学級の担任の先生は、正直なところ、絵があまりお上手ではない方でした。というより、絵がとても下手な私は思わず共感してしまいました。その先生は、絵が下手だからと言って Hi, friends! のデジタル教材からピクチャーカードを印刷して使うのではなく、ご自分で黒板に絵を描いて、児童に“What's this?”と問いかけていました。先生が2本、3本と線を描き足して、子どもたちは知っている限りの英語(ときには日本語)で色々と答えますがなかなか当たりません。先生が“Hint. It's a fruit.” と言っても、リンゴ?みかん?と、後ろで見ている私も「」な絵でした。ちなみに答えは桃(peach)でした(^_^;)。

ある子が正解を出したとたん、他の子どもたちからは親しみを込めたブーイングと笑いが出て、教室がとても和やかになりました。絵カードをたくさん印刷して、その一部を見せるために黒い画用紙に窓をつけて…という工夫も悪くはありませんし、さらにブラックボックスまで準備するような授業と比べたら何と言うシンプルさ!それも、誰が見てもわかるような絵だと高学年には「ばかばかしい」となるか、答えるのは英語に自信がある子だけになってしまいそうですが、このクラス子どもたちは先生の絵が何を表すのか真剣に考えていました。きっと日頃から担任の先生と子どもたちの信頼関係ができているのでしょうね。担任の先生の絵に足りないものを自分たちの想像力で頑張って埋めようとしているかのようで、そんな子どもたちの姿に目を細めずにはいられませんでした

絵が下手、というご自身の特長(?)を逆に活かした工夫にあっぱれ!です。…やっぱり小学校の先生ってスゴイ…

ALTの評価

先日もある小学校で外国語活動を参観させていただきました。先方から特にお知らせをいただかなければ、私はたいてい授業が始まる10~15分前に学校に着くようにしています。あまり早く伺っても忙しい先生方にご迷惑でしょうから

このときも15分ほど前に学校に着き、まずは校長室に通されて校長先生にご挨拶をしました。授業が始まるまでの間、校長先生がこの学校の外国語活動について色々とお話しくださり、その中でしきりにALTのことをほめていらっしゃいました。休み時間には子どもたちとよく遊び、給食も色々な学級に入って子どもたちと一緒に食べていて、放課後は先生方が会議や保護者対応などで忙しくしている間も、授業で使うピクチャーカードや小道具などを次々と用意してくれて助かっているとのことでした。

さて、実際に授業を見せていただくと…その高評価だったはずのALTに、正直なところ私はがっかりしました。後で聞いたところでは、民間で子どもたちを教えた経験が長いそうなので、確かに子どもたちへの接し方は上手でしたし、子どもたちが喜びそうなゲームのネタもたくさん持っていそうでした。ところが、悪い言い方をすれば担任を差し置いて一人で仕切ってしまい、積極的な子やいわゆる「できる子」(たぶん多くは民間で習っている子や英語圏からの帰国子女などでしょう)だけが活躍しているようにも見えました。挙句の果てには、私も前もっていただいた授業案とは全然違うことをやっていました。予想外の展開に、後ろで見ている私も少々驚きましたが、本来ならティーム・ティーチングのT1であるはずの担任の先生がもっと面食らったのは言うまでもありません

この担任の先生は決してALT任せで自分が引っ込んでしまっているわけではなく、むしろ積極的に英語で子どもたちをほめようとする姿も見られました。ただ、すぐに言いたいことが英語で出てくるわけではないので、どうしてもALTが先に英語ですぱすぱ指示を出してしまうと遅れを取って、結果として遠慮しているようにも見えました。ALTが用意した教具は子どもたちの関心を引き付けるものではありましたが、そういう小道具を使ったゲームやアクティビティが本当にコミュニケーション能力の素地を養うものであったかどうかも疑問の余地がありました。物が多いとそれに比例して活動内容が複雑になって本来の目的がぶれる、というのは小学校外国語活動でよくあることです。

少し前までは、管理職の先生から「本校のALTは担任が何もしなくても一人で授業を進めてくれて助かっています。いい先生に来ていただきました。」というとんでもない声が聞こえてきました(と言っても3年前はあちこちの学校でこのような声を耳にしました)。さすがに今はそういうことも聞かれなくなりましたが、未だにALTの評価(勤務評定ということではなく、あくまでも管理職の所見)が本来の業務以外のところに置かれていることに違和感を持っているのは私だけでしょうか。ALTが子どもたちと積極的に関わってくれるのはもちろん素晴らしいことです。でも一番大切な「担任のサポーターとしての授業力」が評価の対象にならないのはやはり変だと思います。

離島の小学校での研修 おまけ

ベイブリッジ下から前回、1学期の研修と同様、今回も帰りは大型船での本州上陸となりました。でも今回は横浜港での下船です。前回はレインボーブリッジを下から撮った写真をこのブログにも載せましたが、今回はベイブリッジの写真です。しかも夜景!(でも撮影したのは6時前です。日が短い冬ですからねえ。)


今までは陸から見ていた横浜の夜景を海側から楽しめました。

みなとみらい

横浜キングとクイーン


せっかくの夜景なのに、もう6年半使っているPHS(この間、1回も機種変更をしていません\(◎o◎)/)についているカメラでは大した画が撮れません。…だからと言ってこのためだけにデジカメを持って行くのもねえ。何てったって、ヘリに乗るために「できるだけ荷物を少なく!」が、この小学校に研修に行くときの私の課題なのでf^_^;。おまけにこの日はもの凄い強風で、横浜港内はまだしも、ベイブリッジの手前あたりまではデッキに出ると「手ブレ」ならぬ「体ブレ」で満足に写真が撮れないほどでした。でもまあいっか。そもそも予定では高速船に乗って帰る予定だったわけだし(でも強風のため欠航になった)、高速船だと2時間半ほど早く帰宅できてもデッキには出られないし、横浜港は寄らないし、こんな夜景も見られなかったわけだし…。ちょっぴり遅くなっても、(写真はともかく)これだけきれいな夜景を自分の目でバッチリ見ることができたので満足。これも研修の楽しみです

離島の小学校での研修

以前にもこちらのブログに登場している小さな島の小学校にまたまた研修に行ってまいりました。今回で11度目の訪問です。東京から何百キロも離れているわけではないのに、交通手段の関係でどうしても1泊2日になりますし、予定通りに帰れない可能性もあるので(過去に1回だけ2泊3日になったことがあります)、研修の翌日も私が空いている日程ということになると、先方の学校と私個人のスケジュール調整は決して簡単ではありません(@_@;)

そうしたさまざまな制約を受けている中でも、副校長先生を中心にスケジュール調整をしてくださり、今回は何と金・土という日程になりました。学期末のお忙しい時期の土曜日に副校長先生をはじめ、担任の先生方が全員出勤して研修に参加してくださっただけでも感涙です。私もしっかり務めなければ

土曜日は2時間の研修で、Classroom English、 Hi, friends! のデジタル教材について、小中連携について、そしてゲームやアクティビティの紹介と体験など、かなり盛りだくさんの内容でした。11時に研修を終え、定期便ヘリコプターに乗るために私は10分後には学校を出るという慌ただしさでしたが、それでも充実感いっぱいです。研修案を考えて準備をして、それ以外の荷造りも色々と大変ですが決して苦ではありません。むしろ行くたびにこの島に行くのも、この小学校で研修をさせていただくのも楽しくなっています。

さて…次はいつ先生方や子どもたちに会えるかな

シビアですね…

さきほどインターネットで色々なニュース記事を読み漁っていたら、こんな記事が載っていました

宇佐美ベンチ外は「語学力が理由」と監督

この記事の場合は英語ではなくドイツ語が鍵になっているわけですが、どんな分野でも海外で活躍しようと思ったら、その分野の専門的な知識や技術を身に付けているだけでは不十分で、言葉の壁の問題はそう簡単には回避できない、という当たり前すぎるくらい当たり前のことを再認識させてくれました。見出しを読むだけでもちょっとドッキリしました。「言葉ができなくてもコミュニケーションできる」…という人もそういう状況も確かにあるかもしれませんが、この記事は「そんなこと言っている場合じゃないでしょ」と訴えかけているように思えるのは私だけでしょうか。

ほらね、やっぱり外国語って大事でしょ。だからと言って、小学校での外国語活動の時間をもっと増やせ、などと言いたいわけではないのですが、少なくとも外国語教育は国が一大政策として取り組むくらいのことをやらないとダメですよね、今の時代は。