小学校外国語活動を中心に英語教育全般についてつぶやき中(*^_^*)

研修後の感想

先日、都内某所でこれからJ-SHINEを取得する方を対象とした講座で講師を務めました。当日の受講者からのアンケートの内容を主催者がまとめて送ってくださったのですが、その中でちょっと嬉しい声がありました

「具体的なアクティビティーの実践により、そのアクティビティーの意義と同時に考え方を吸収でき、とても有意義でした。」

ときどき小学校で外国語活動の研修をすると、最後は副校長先生あるいは教頭先生(自治体によって呼び方が異なります)が謝辞を述べてくださることが多いのですが、その中で「明日からすぐに使えるアクティビティを紹介していただきました」という内容があると、もちろんほめてくださっているのだとは思いますが、私としては少し引っかかる部分があり、素直には喜べないのです

すぐに使えるゲームやアクティビティのネタがほしい、という声は多くの先生方からいただきますし、気持ちはわからないでもありません。でも明日からすぐ使えるネタというのは1ヶ月後には使えなくなっているネタにもなりがちです。もちろん、学校から要望があればゲームやアクティビティを紹介し、先生方には児童役で体験していただくこともよくありますが、私が一番伝えたいのはその部分ではなく、アクティビティの目的や意義です。そうした活動の裏付けとなる部分を先生方がしっかり学んでくだされば、あとはご自分たちで学校や学級の実態に合った活動をいくらでも考え出すことができますし、そこを抑えなければ研修の意味がないと思っています。

決められた研修時間内で、ゲームやアクティビティーの紹介や体験だけなら10個実行できる場合でも、私は紹介や体験はその半分の5つくらいに抑え、残りは各活動の目的や指導上の留意点を学んでいただく時間に充てるようにしています。それもマイクを使わなければならないようなよほどの大人数でない限り、私が一方的に話すのではなくて、先生方に色々とたずねて、考えて答えていただいて、最後にはみなさんに「ああ、なるほどね。」と納得していただけるように話の流れを作るようにしています。自治体の教育委員会や民間団体が主催する研修ではなく、特に学校単位の研修の場合、その学校の先生方の間で外国語活動に対する共通理解がないと、6年分のカリキュラムの見通しもできないからです。

さて、話を元に戻しましょう。冒頭で述べたアンケートについてですが、この方は私の意図するところをきちんと受け止めてくださったことがわかりましたし、もしこの方が近い将来、JTEとして小学校で活躍されることになったら、きっと楽しいだけのゲームに走ることなく、きちんと子どもたちを育ててくださるに違いない、とやや先走った妄想(?)をしてしまいましたf^_^;

もう一つ、嬉しかった内容がこちら「クラスルームイングリッシュがクリアでパーフェクトだった。」これを書いてくださったのは、おそらく小学校での指導経験はなくても民間の英語教室での指導歴が長い方でしょう。研修講師たるもの、クラスルームイングリッシュが完璧で当たり前…なはずですが、このご意見は素直に喜びたいと思います

中学年の教室で生息中 PartⅡ

以前、こちらで英語ノートの音声CDに収録されている歌・チャンツを中学年の英語活動で使っていた例について書きましたが、先週もとある小学校の3年生の英語活動でも同じような場面に出会いました。

この日のテーマは“What's this?”。使われていたチャンツは英語ノート1 Lesson7の Let's Chant What's this?でした。これだけなら別に PartⅡとして記事にするほどのネタではないのですが、私が「ほ~」と思ったのはその歌詞の解釈(…というほと大げさなものではありませんが…)でした。

このチャンツは“What's this? - It's a ~.”のかけあいが4組出てきて、答えとなっているのは book, pen, cap, pencil case の4つです。今となっては懐かしい(?)英語ノートのデジタルデータを久々に見てみると、3つめの cap は子どもがかぶっている帽子を指しているのですが、このときに参観した3年生では違っていました。

チャンツの歌詞に合わせて book, pen, cap, pencil case の4つの実物が用意されており、cap で出てきたのは帽子ではなく、小学生がよく使っている鉛筆のキャップでした。なあるほど~。授業後に担任の先生とお話ししたときにその件についてふれると、「他が学用品なのに cap だけ衣類というのが自分としてはしっくり来なかったので。」とのことでした。しかもこの先生、今年度から先生になったばかりの初任者でした。英語ノートのこともほとんどご存知なく、もちろんデジタルデータもご覧になったことはないそうです。先入観とか固定観念がないからこそ、こういう発想が生まれたのかもしれませんね。

共通点

あちこちの研修に行くとよく聞かれる声の中に「高学年になると自分から手を挙げない、発言しない」というものがあります。特に不思議も異論もありません。

でもこれがどの学校のどの高学年の学級の外国語活動にあてはまるかというと必ずしもそうではありません。もちろん子どもたちの個性とか学級の雰囲気にもよるでしょうが、高学年の外国語活動あるいはちょっと範囲を広げて中1の英語の授業で、児童、生徒の発言が活発な学級には共通点があると思います。

それは例外なく先生がほめ上手。高学年の子どもの発言が鈍いのは先生のほめ方が下手だと言うつもりはありませんが、先生がほめて、子どもたちに自信を持たせたら、子どもの気持ちになれば積極的に手を挙げたくなるのは納得できます。半分大人になった高学年でもほめられれば嬉しいのは当然でしょう。

しかも、これも当たり前かもしれませんが、外国語活動に関して言えば、担任の先生が英語でほめている学級ほど上の傾向は顕著です。他の授業やその他の学校生活の中では日本語でほめられているのに、同じ先生が英語を使ってほめてくれるとなると子どもたちには「レア感」があるのかなそれも凄腕の先生になるとほめ言葉の種類も豊富で、“Good!”だけではありません。

何だかこう書くと「英語でのほめ言葉なんてそんなにたくさん知らないし、結局は英語のできる担任しかそういう学級は作れないんでしょ。」と言われそうですが、決してそんなことはありません。失礼を承知で言えば、私がかつて英語活動補助教員として組んでいた担任の先生の中には、出会った当初は「うわ~、この先生と組むのは(英語力の面で)きついな…。」と思っていたのに、「積極的に発言する高学年」を見事に育てた方もいらっしゃいます。

私が小学校の先生方を対象とした研修の依頼を受けて、「Classroom English の研修をお願いします。」というご要望をいただいたときには必ずほめ言葉の練習もしていただくようにしています。ALTやJTE以上に担任の先生がおっしゃってこそ価値のある言葉だと信じているからです。

小学生にほめられちゃった f^_^;

昨日はある小学校で4校時の外国語活動を参観させていただきました。授業参観後、校長先生が「もしよろしかったら、ALTや子どもたちと一緒にランチルームで給食を召し上がって、その後の昼休みの時間に担任に向けてご指導をお願いできますか。」と言ってくださいました。離島の小学校に研修に行ったときはいつも教室で子どもたちと一緒に給食をいただいていますが、それ以外は小学生と一緒の給食は久しぶりです。何十人もの子どもたちに囲まれてのランチは格別で、何倍も美味しく感じました。「たまに」だからこんな呑気なことを言っていられるわけで、毎日給食指導をしている小学校の先生は(特に低学年は)きっとご苦労もあるんですよね。

ALTと一緒にランチルームに入って英語で話しているとある3年生の女の子が私に向かって一言。「日本人で日本語も話せるんですよね。」と。すると、私がそれに返答する前にその隣にいた同じく3年生の男の子が「でも訛ってないじゃん。」と言ったのを聞いて返す言葉を失いました(笑)。アハハ~、喜んでいいのかな~

まあ、どうということのないちょっとした笑い話なのですが、冷静に考えてみると、その男の子の中には「日本人が話す英語=訛っている」という固定観念みたいなのができてしまっているのかな~、とも思いました。もしそうだとしたらちょっと残念ですよね。ただ「英語が話せる日本人」ではなくて、子どもたちにとって「英語が上手に話せる日本人」のお手本でいなければ、と自分の立場を自覚しました。