小学校外国語活動を中心に英語教育全般についてつぶやき中(*^_^*)
初遭遇
2016年06月26日 (日) | 編集 |
先日、ある小学校で6年生の外国語活動を参観させていただく機会がありました。学習中の単元は Hi, friends! 2の Lesson3でした。ここの一番最後には This is ME! という短い物語が載っています。英語ノートが廃止されて Hi, friends! が誕生して初めてデジタル教材でこれを見たときには、話の展開があまりにも唐突で、まさに「ドン引き」でした。自分も指導者としてこのページは扱ったことがありません。

ところが、このとき参観させていただいた授業では、児童にデジタル教材を見せていました。授業で This is ME! を扱っているのを見たのは初めてでした。この教材がさほど深く展開されていたわけではないのですが、「ああ、こういう活用法もありか。」と思いました。

参観させていただいた学級は、児童が落ち着いていて授業規律もできていましたし、心がちゃんと育っている子たちが多いと感じました。この This is ME! はややもすると、おそらく教材作成に当たって文科省が狙ったことに反して、視聴した児童がこの物語の主人公である男の子を馬鹿にするような発言が出かねません。このときの児童はそんな反応もなく、だからと言って道徳的な美しい反応をしたかというとそういうわけでもなく、言ってみれば淡々と視聴していました。私が感心したのは、児童のほとんどは save という単語の意味を知らなくても、話の流れや絵から「地球を救える」というオチ(?)をちゃんと理解していたことでした。たぶん多くの担任の先生はここで訳したくなるのでしょうが、この担任の先生は児童の反応をよくご覧になっていて、子どもたちに推測させ、それがほぼ達成されていることを見取っていらっしゃいました。

もう一つ私が唸ったのは45分の中での位置づけでした。この授業では児童どうしが関わり合う活動が2つ組み込まれており、その合い間に This is ME! の視聴が入っていたので、言ってみれば「動→静→動」のめりはりが見事に流れていました。なるほど~、こういう使い方もありか~、と思わず感心しました。このページに関しては「食わず嫌い」状態だった自分をちょっと反省(-_-;)

3856円の冒険
2015年10月30日 (金) | 編集 |
東京書籍からのダイレクトメールにあった商品の宣伝。東書からのメールはいつもざっと目を通すだけだったので、前から記載があったのに気が付かなかっただけかもしれませんが(東書の関係者の方、ごめんなさい)、今回はメールの件名に「Hi, friends!」とか「小学校外国語活動」とか入っていたので、珍しく丁寧に読みました。すると、こんな商品があるんですね。

http://shop.tokyo-shoseki.co.jp/shopap/10018202.htm

迷いましたが買ってみることにしました。送料込で3,856円。届いて中味を見たら(じっくり研究したら)当ブログでもまたご報告します。

これからも延々と続くであろう議論
2015年08月04日 (火) | 編集 |
文部科学省のホームページに『小学校の新たな外国語教育における補助教材の作成について』というページが開設されてから数か月が経ちました。このページの一番下までスクロールすると、アルファベットの読み書きやフォニックスの基礎など、研究開発学校で使えるワークシートを誰でもダウンロードできるようになっています。

私の周りでも、ワークシートをダウンロードして自分なりに研究をしている人たちがたくさんいます。先日もある小学校の研修に行ったとき、研修終了後に何人かの先生方との雑談の中で文字指導のことが話題になりました。小学校の先生方はどの学年を教えても日本語の文字指導は欠かせません。最高学年の6年生になっても新出の漢字がたくさんあって、そのつど読み方と書き方の両方を教え、さらには筆順や「とめ・はね・はらい」といった細かいことも指導しなければなりません。

さて英語のアルファベットは…というと、中には国語の漢字指導の影響からか、あまりにも細かいことにこだわり過ぎてしまう先生方もいらっしゃるように思えました。そもそも英語のアルファベットには「絶対こうでなければいけない」という筆順はありません。これだけ世界中のあちこちで使われている言語ですから、「相手が読める」「相手に通じる」ことの優先順位がはるかに高く、もはや筆順などと言っている場合ではないのかもしれません。

字体についても、今までに色々なご意見を耳にしてきました。例えば、中学校の検定教科書は来年度から改訂されるのですが、ある小学校の先生は、来年度用の英語の検定教科書の見本をご覧になって、「会社によって中1で扱っている字体が違っているのはおかしい!どの教科書も Hi, friends! と合っていなければ子どもが混乱する。」とお怒りの様子でした。

私個人はこれについては一理あると思いつつ、賛成はできません。むしろ一つの字体を押し付けてしまうことの方が危険だと思っています。Hi, friends! だって、活字以外にもお店の看板やサインなどの絵を通して色々な字体に触れさせており、子どもたちは「この文字にはこんな書き方もあるんだな」という体験をしていますし、(もちろん個人差はありますが)高学年であれば多くの児童がその程度の図形認識は十分にできると思います。

たった一つのお手本通りにきれいな字を書けることに時間をかけすぎて、本来あるべきコミュニケーションのための英語教育からまた離れてしまうことの方が怖いです。Penmanship も大事ですが、機械的になぞったり書き写したりする訓練はほどほどにして、子どもたちに意味のある Writing(例えば、誕生日カードを書く、など)をどんどんさせる方がよいのではないでしょうか。
この文字、いくつある?
2015年07月23日 (木) | 編集 |
Hi, friends! のカラフルな紙面を活かして、本来とは違うアクティビティに使うのは、今や私の得意技(?)の一つになっています。別にあまのじゃくで、わざわざ違うことをやろうとしているわけではないのですが、「そのまま」使うとあまりにもつまらないものが多いんですもの。

1学期の最後の外国語活動で6年生向けに実施したのは、Hi, friends! 2 の4・5ページを見て、特定の文字がいくつあるか?を探す活動です。Activity①のアルファベットの表示を書き写そうなんてつまらなさそうだし、これを本当にそのまま個人作業で黙々とさせたらコミュニケーションなんてどこへやら?になってしまいますし、Activity②のクイズは問題を考えるのに時間がかかって、児童の英語使用がどれだけ確保できるか疑問です。

私がやったのは“How many H/h s? ” のように、こちらが指定したアルファベットがこの絵の中にいくつあるかを探させる活動でした。デジタル教材でこのページの紙面を大きく表示し、黒板にアルファベットカードを貼り、担任の先生と私でやりとりをしながら例を示し、日本語での説明はしていません。U/u や S/s のように、大文字と小文字の区別がつきにくいものもあるので、あえて大文字・小文字の区別はせず、合計で答えさせました。もちろん児童は自分が探し出した文字の数を英語で答えます。A/a から順番に1文字ずつ尋ねたわけではなく、授業の残り時間を見ながら5~10箇所使われている文字にしぼって数問出題しました。

さらにおまけ。26文字のアルファベットのうち、大文字・小文字共に一つも使われていないものが4文字あります。「宿題ではないけれど、興味のある人はその4文字を探してごらん」と言うと、がぜんはりきって5分休みの間に見つけて答えを言いに来た子もいました(笑)

答えは…
今年も遭遇
2015年02月21日 (土) | 編集 |
昨年に続いて、今年も遭遇しちゃいました。Hi, friends! 1 Lesson9の「フルーツ・パフェづくり」で、41ページの果物の絵を使って(強引に?)パフェを作らせようとしちゃう先生。

41ページには、リンゴが皮も剥かず芯もついたものが3つあり、桃は葉っぱがついていて、ぶとうは房になっていて…というように「まるごと」の果物の絵が並んでいます。ページの右上には Lesson4と書かれていて、元々は “I like apples.” “Do you like peaches?” という文に慣れ親しませるための教材です。ある単元で使った絵カードを他の単元でも使えるなら使うのはありだと思いますが、誰がどう見てもこの絵を並べてパフェを作るのは無理があるでしょう。これって英語の知識があるかどうかという以前の問題だと思うのですが…。

『英語ノート』の巻末にはフルーツ・パフェの具材として使える果物の絵(カット・フルーツの絵)がついていました。Hi, friends! ではワークシートとしてこういう絵が用意されていますが、外国語活動担当とかどこかで研修でも受けない限り、ワークシートの存在自体を知らない先生も少なくありません。経費節減のためとはいえ、このあたりは発行元とその大元の原因を作ったかつての政権政党にも苦言を呈したいところです。